最近は消耗品や生活必需品・嗜好品など、ほとんどのものがインターネットで購入できます。
時間があるときに、ついポチポチと購入してしまったなんてこともあるのではないでしょうか。
「ネットで購入することに慣れ過ぎてしまうと、油断して騙されてしまうこともあるのでご注意ください!」というのが今回の記事の内容です。
コトの発端はお客様から下記のページを教えていただいたことでした。
なんと、宝石つむりでお取り置きされているというルースが大安売りされています。
調べてみると、こちらのルースはかなり以前、フリマサイトで販売済みとなっているものでした。
もしかしたら、ご購入されたお客様が手放して、このサイトの経営者の手に渡ったのかもしれませんし、ご購入された方が運営しているサイトかもしれません。
その場合には無断転載というあたりが問題になります。
ただ、他の商品ページなどを見る限りは詐欺サイトではないかという判断ができます。
【追記】念のためご購入いただいたお客様にも掲載のご連絡をしたところ、こちらのルースは手放していないということでしたので、詐欺という判断で間違いないと思います。
こういったサイトでは、とにかくインターネット上から商品の情報を集めて掲載しています。
そのため、いろいろな商品を比べてみると統一感がなく、他サービスの情報が紛れていることも…。
今回のサイトはおそらく一般の方が利用することの多いフリマサイトからの商品転載となっているようで、「おとりおき」「専用出品」という文字がタイトルに多くみられます。
カートに入れた後の画面はこんな感じで、支払い方法はクレジットカード的なことが書かれていますが、実際には銀行振込のみとなっています。
他の細かい項目も、なんだか違和感があります。
注文を確定するとメールが届いて、指定の口座に振り込むように指示されます。
振り込んだ後には連絡が取れなくなり、商品も送られてこないというのが一般的な手口です。
「おとりおき」という画像が入っているので、こちらの商品を購入される可能性は低いとは思いつつ、騙される方がいたら嫌なので警察に連絡。
簡単にまとめると下記のような感じで、通報しても何の意味もありませんでした。
詐欺サイトと呼ばれるサイトがそのまま掲載され続けているのは、このあたりの理由からだと思います。
実は他のお客様からも、詐欺サイトの被害に遭われたというお話を先日聞いたばかりでした。
その方が購入したのは比較的高額商品だったようで、とてもショックを受けていました。
ちなみに、こういった被害に遭ってしまった場合は振込先の銀行に連絡してみましょう。
その時の状況にもよりますが、いろいろな詐欺に使われていた場合は振込先の口座が凍結されている場合があります。
そして、その時点で口座に残っているお金は被害者に分配されるのです。
ただ、残高がほとんどない場合も少なくないので、お金が全く戻ってこないこともあります。
その方の場合もほとんど戻ってこなかったそうです。
分かっていても、引っ掛かってしまうことがある…それが詐欺というものだと思います。
被害に遭ったと思ったときにパニックにならないように、どうしたらよいのかを被害に遭った方に伺ってまとめました。
1.欲しかったものが破格で売っているのを見つけて、購入ボタンをクリック。
これはもうどうにもならないですが、あまりに安すぎる場合には疑ってみた方が良いかもしれません。
ちなみに、今回のホームページの会社概要に掲載されている会社は実在していたようです。
勝手に名前を使われているケースなのだと思いますが、記載されている会社の連絡先を調べてわかれば連絡し、確認してみるのも良いと思います。
2.次の日に振込先のメールが届く。指定の口座に振り込み。
このとき、振込先が会社名義でなく個人名義だったので、少し怪しいと感じたそうです。
ただ、そういう企業もなくはないので振り込みをしてしまったそう。
会社概要の名前と違うケースもあるので、チェックするようにしましょう。
3.振り込み後に連絡なし。問い合わせにも返信なし。
ここまでくると多くの方々がこれまでの違和感を思い出し、やっぱり!と思うのかもしれません。
いくら問い合わせても返信が来なければ次のステップへ。
4.地元の役所に相談する。
この方の場合はどうしたらよいのかを役所に相談に行かれたそうです。
役所では、振り込み先の金融機関と警察への連絡を指示されます。
つまり、役所相談のステップを飛ばして金融機関に連絡するのが近道ともいえます。
5.金融機関に連絡して該当口座を凍結。
この時点で既に凍結されているケースもありますが、連絡することで凍結してもらうことができます。
金融機関からは「お金が口座に残っていたら半年後に振り込むが、残高がなかった場合は連絡しません」と言われたそうです。
6.警察では立件できないとのことで、相談履歴という形で残す。
今回の件では私も警察には連絡していますが、結局何の意味もありませんでした。
こちらもあまり意味があるとは思えないので、被害にあった履歴を残す必要がない限りは省略しても良いような気もします。
また、やはり今回のケースも海外のサーバーを使ったサイトで、銀行口座も名前を借りて開設したものなので犯人に辿り着く可能性はほぼゼロということでした。
詐欺サイトはとてもたくさんありますので、なかには分かりにくくしているサイトもあるかもしれませんが、一般的な特徴をあげておきます。
これだけ見ると、こんなに分かりやすいのに騙されるわけがないと思いそうですが、流してみているとそれらしく作られているので、気づかないこともありそうです。
騙されたというお話をしてくださったお客様は、インターネットにも詳しい、とても騙されるようなタイプの方ではありませんでした。
つまり、誰もが騙される可能性はあるということだと思います。
「安い!」と飛びついてしまわないように、知らないサイトでお買い物をする際には会社概要や他の商品などもチェックしてからにしましょう。